【作例】もっとも敷居の低い天の川撮影方法
最も意識の低い天の川の撮影方法
自分の目で見る満天の星空は何度見ても感動しますね。カメラで撮影すると思ったよりもきれいに簡単に撮影できますのでその方法を書いていきます。ぜひカメラを持ち出して撮影に挑戦してみてはいかがでしょうか。
①空の事
1.天気は晴れている方が良い
天気を観るにはSCWというサイトとGPVというサイト、そして星空指数のサイトを参考にします。雲や水蒸気が少ない日を選びましょう。
2.天気は東から西へ流れる
石川県だと京都(若狭)付近の雲が石川県に到達するまで2時間位かかります。移動や準備を含めると撮影地域上空が晴れていても京都付近の雲が来る可能性があります。逆に曇っていても京都付近が晴れていたら望みありです。
3.余計な光がない場所で撮る
町から離れているまたは人々が就寝する11時ごろから撮影し始めましょう。町明かりがあっても地形によって遮ることができればOKです。山のむこうに町があっても大丈夫です。
4.月が出ていない時に撮る
満月はとても明るくて天の川の光が見えなくなってしまいます。新月(月が全く見えない状態)ならよいのですが、満月であっても月が見えない日ならば大丈夫です。新月出なくても三日月位なら影響はありません。月の形を調べたい場合は月齢カレンダーをネットで調べましょう。
5.天の川の方向を知っておく
星座早見盤がなくても大丈夫です。スマフォのGPS連動アプリを使えば場所がわかります。ちなみに私は星座表というアプリを使用しています。
②撮影機材
1.カメラは30秒くらいまでシャッタースピードが開けられるものが必要です。
1/30秒ではありません。30秒です。バルブ(B)ができればなお良いです。
2.三脚が必要です。どんなものでもよいです。カメラが付けば。
3.レリーズケーブルがあるといいです。
シャッターを押すときにカメラではなくリモコンやBTアプリやレリーズケーブルを使いましょう。そうすればテブレしないです。なければセルフタイマーでシャッターを切れば大丈夫です。
4.レンズは広角であれば広角であるほど良いです。
③撮影設定
これが大事です。
1.シャッタースピードの決め方
これだけ覚えておけば大丈夫です。
例1 フルサイズに35mmのレンズをつけているとき
500÷35=14.2秒 シャッタースピードは15秒位
例2 APS-C(ニコン)に24mmのレンズをつけているとき
500÷(24×1.5)=13.8秒 シャッタースピードは14秒位
例3 APS-C(キヤノン)に24mmのレンズをつけているとき
500÷(24×1.6)=13.02秒 シャッタースピードは13秒位
例4 マイクロフォーサーズに14mmのレンズをつけているとき
500÷(14×2)=17.9秒 シャッタースピードは18秒位
2.ピントは無限にしておく
液晶やレンズに∞のマークがあったらそれに合わせておけばOKです
3.絞りは開放
4.ISO感度は出来上がりを見て変える
明るすぎたら感度を下げる。暗すぎたら感度を上げる。ノイズが出たら感度を下げる。これだけは撮影してみて変えていかなければならない設定です。
5.ノイズ除去の設定
高感度時のノイズ除去 ON、長秒時のノイズ除去 ON
⑤おすすめの撮影スポット
1.キゴ山天体観測センターの駐車場
2.綿が滝の駐車場
3.鳥越城跡
④まとめ
空の条件が良い日に三脚とカメラをもって天の川の方向に向かってシャッターを切る。実際はそれだけで想像以上にきれいな天の川が撮影できます。私は現在、赤道儀を使った画像処理などをしていますが最初はただ闇雲にシャッターを切っていただけでした。それでもきれいに撮影できた時は感動しましたし高度な技術はその延長だと思います。まずは気軽にシャッターを切ってみるのが楽しいですよ!